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2021.08.13 FRI

ECO-FRIENDLY PIONEERS

#08

人を繋ぐサステナブルなコーヒー店

目黒区八雲にフラッグシップストアを構え、東京とホーチミンに計5店舗を展開するスペシャリティコーヒーショップである『オニバスコーヒー』。オーナーの坂尾篤史さんは、美味しいコーヒーを追求した結果、世界各地の農園を視察したことで、透明性と接続可能性のあるコーヒー豆に行き着きました。また店舗では、環境に負荷を掛けない様々な取り組みを行っています。その一杯に込められた思いを聞きました。


“コーヒーを楽しむ”ためのお店に

 

「もっとも大事にしているのは、コーヒーの味です。もちろんサステナブルやSDGsを意識することも大切ですが、その本質がブレてしまったはダメだと思います」

そう語るのは、『オニバスコーヒー』のオーナーである坂尾さん。今や東京を代表するスペシャリティコーヒーショップの原点は、坂尾さんが20代の時に出会ったオーストラリアのコーヒーショップだと回顧します。


オーナーの板尾篤史さんは、1983年生まれ。バックパッカーをしていた際に出会ったオーストラリアのカフェ文化に魅了され、帰国後にバリスタチャンピオンのいる店で経験を積む。2012年に独立。

オーナーの板尾篤史さんは、1983年生まれ。バックパッカーをしていた際に出会ったオーストラリアのカフェ文化に魅了され、帰国後にバリスタチャンピオンのいる店で経験を積む。2012年に独立。

 

「2006年くらいにバックパッカーとして世界中を旅していたんです。オーストラリアでたまたま訪れたローカルなコーヒーショップで衝撃を受け、自分もやりたいと思いました」

2000年前後の東京ではカフェブームが巻き起こり、若かりし日の坂尾さんも様々なショップを訪れたそうです。お洒落な空間や心地の良い音楽を求めるばかりで、コーヒーの味は二の次。その雰囲気に浸るばかりで、ミルクや砂糖を入れて、苦いコーヒーを誤魔化していたと振り返ります。

「カフェ=お洒落でちょっと斜に構えたものというイメージを持っていたのですが、オーストラリアで出会ったコーヒーショップは別世界。タトゥーの入ったゴツい男たちが、お客さんとフランクに接しながら、ラテやエスプレッソを作っていて。すごく新鮮な光景でした」


南米やアフリカなどから厳選されたコーヒー豆を自家焙煎している。豆だけも販売しており、ホテルなどに卸しも行っている

南米やアフリカなどから厳選されたコーヒー豆を自家焙煎している。豆だけも販売しており、ホテルなどに卸しも行っている

 

そこは当時日本ではまだまだ馴染みのなかった、いわゆるセカンドウェーブと呼ばれるシアトル系のコーヒーショップ。感銘を受けた坂尾さんは、帰国後にすぐコーヒー店で働き始めます。

「3年ほど修行して、2012年にオニバスコーヒーをオープンしました。店名はポルトガル語で公共バスを意味します。バスのように人と人を繋ぐという思いをこめています」

 

“サステナブル”なコーヒー農園に正当な対価を

 

オーストラリアで出会ったコーヒーショップでは、お客さん同士が自然とコミュニケーションを取り、美味しいコーヒーを楽しんでいました。そんな風景を日本でも体現したいという思いが根底にあると言います。

「お客様が求めるのは、コーヒーの味と気軽に寄れる空間。本当に美味しくて安心安全なコーヒー豆を求めた結果、世界各地にある農園をまわることになりました。自分の目で、どんな場所でどんな人が作っているのかを確かめたかったんです」


以前は年に数回、生産地を訪れていた坂尾さん。これはアフリカのルワンダを視察した時の1枚。 写真提供:オニバスコーヒー

以前は年に数回、生産地を訪れていた坂尾さん。これはアフリカのルワンダを視察した時の1枚。 写真提供:オニバスコーヒー

 

坂尾さんは、南米のグアテマラやアフリカのルワンダなど、コーヒー産地に毎年のように通うようになりました。その経験を通して、環境への意識が高まったと語ります。

「コーヒーの産地を訪れると環境が悪化していることを目の当たりにします。温暖化によってコーヒーベルトが北上しているため、新規農園を開こうと森林伐採されている熱帯林を多く見ました。また農園の労働環境も様々で、小さな子どもを働かせているところもあれば、逆にオーガニックで再生可能資源を活用する場所もあったんです」


旗艦店である八雲店には、アメリカとドイツの焙煎機が稼働しており、ここから各店へ送られている。タイミングが合えば、焙煎しているシーンを見られる

旗艦店である八雲店には、アメリカとドイツの焙煎機が稼働しており、ここから各店へ送られている。タイミングが合えば、焙煎しているシーンを見られる

 

日本におけるコーヒー産業は、地球の反対側から空輸する必要があり、低価格で提供するためには、現地の労働者を安い賃金で働かせるという現実があります。すべてを変えられるわけではありませんが、坂尾さんが関わる農園には、正当な対価を払うことを徹底しているそうです。

「海外の農園を視察したことで、都合の悪いことを産地に押し付けるのはでなく、自分たちでも環境のためにできることをやろうという意識が高まりましたね。これまでももちろん、これからも試行錯誤しているところです」

 

環境配慮を考えたモノやコトを選ぶ

 

こうして厳しい目でしっかりと選んだ豆から淹れるコーヒー。飲むのにサステナブルを意識しない環境で飲むのは気が引けるというもの。店内では陶磁器のカップ、ストローはステンレス製を使用。テイクアウトの場合は紙ストローで最低限の環境配慮を実践する。

環境に配慮した取り組みは、コーヒーを飲む瞬間だけではない。トラッキングコードで追跡可能なウォータープロジェクトなどに寄付される仕組みのタンブラー〈ミアー〉も物販として取り扱っている。さらには店内のインテリアには解体された酒蔵の廃材を使うなど、自分たちのできる範囲でできる限り、環境へ負荷をかけないことを実践している。なかでもユニークなのが“コーヒーソイル”という培養土を販売していること。

「アーバンファーマーズクラブの小倉崇さんという方に、毎日のように出るコーヒーかすをうまく再利用できないか相談したんです。そうしたら、三鷹にある鴨志田農園を紹介してもらい、コーヒーかすを再利用した培養土を開発することになったんです。コーヒーかすの他にも鶏糞、米ぬか、籾殻、壁土をブレンドして発酵させており、家庭菜園や観葉植物にそのまま使うことができますよ」


各店舗で抽出した後に出るコーヒーかすを再利用したコーヒー培養土。1Lの容量で440円にて販売している

各店舗で抽出した後に出るコーヒーかすを再利用したコーヒー培養土。1Lの容量で440円にて販売している

 

極めつけは、この秋にローンチするアプリ。テイクアウト用のレンタルカップのアプリを開発したという。その名も〈カプレス〉。


「年間で39億個ものカップがゴミになっている現状があります。それを少しでも減らそうと開発したのが、繰り返し使えるリユーザブルカップでコーヒーをテイクアウトするサービスなんです。アプリを使えば提携するショップならどこでもレンタルカップを返却できるため、たとえば弊店でテイクアウトの時にお渡ししたカップを、駅前の提携店舗に返却することが可能です。これなら返却の手間も省けるし、お客さんが積極的に“ゴミを出さない”という意識を持てるようになると思うんです」


9月1日からはじまるテイクアウト用の“リユーザブルカップ”のレンタルサービス。アプリをダウンロードすれば誰でも利用できるサービスだ

9月1日からはじまるテイクアウト用の“リユーザブルカップ”のレンタルサービス。アプリをダウンロードすれば誰でも利用できるサービス

 

このほかにも様々な角度で持続可能な社会のための取り組みを行っている、オニバスコーヒー。この活動が、坂尾さんの大きな目標に繋がっていくのだ。

「最終的な目標は、街の価値を高めていくことです。オニバスコーヒーができたことで、その地域の人たちが気軽に集まって、様々な価値観を共有していく場所にしたいと思っているんですよ。そのときに自然環境のこともみんなで取り組めたら最高ですよね」


オニバスコーヒー八雲店
東京都目黒区八雲4-10-20 
03-5701-9349 
営業時間9:00-18:00
不定休
instagram/@onibuscoffee
https://onibuscoffee.com/

INFORMATION

Photo : 宮本美和 Text : 佐藤周平

Edit : 八木悠太

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