パーソナルスタイリストとして活躍する大日方さんは、そのファッションセンスやライフスタイルが支持され、インスタグラムのフォロワー数は9.5万人超。保護犬活動に精力的で、5匹の愛犬と暮らす彼女は、紙の無駄を出さない名刺アプリ〈name.〉を立ち上げるなど、サステナブルに繋がる活動も手がけています。〈O0u〉の姿勢にも共感してくれた大日方さんのサステナブル・ライフスタイルに迫ります。
保護犬5匹との愛犬ライフ
――パーソナルスタイリストとして活動されていますが、いつごろから始めたのですか?
2013年からですね。アパレルの販売員の仕事を経て、パーソナルスタイリストとして独立しました。現在はファッションアドバイザーとしても活動し、様々な企業とコラボレーションしています。
――いきなりパーソナルスタイリストになれるものなんですか?
私の場合は、アパレル時代の顧客の方々から依頼されるようになって、自然とその道に進みました。販売をしている際に心がけていたのが、お客様に真摯に向き合うこと。売上が喉から手が出るほど欲しい時でも、常連様が以前に買ったことがありそうなアイテムは、売らなかったんです。「同じような服を持っているはずだから、一晩考えてください」って(笑)。そうやって信頼関係を構築したことで、普段のスタイリングもお願いしたいと言ってもらえるようになり、現在のパーソナルスタイリストという形で活動するようになりました。――大日方さんは、保護犬活動もされていますが、そのきっかけは?
小さいなころから犬のいる環境で育ったためか、販売員時代にどうしても犬が飼いたくなったんです。とはいえ、一人暮らしで家にいる時間が少なかったので諦めていました。犬のぬいぐるみに名前をつけて、なんとか我慢していましたね(笑)。その後パーソナルスタイリストとして独立したころに犬を飼う環境が整ったので、本当にちゃんと飼えるかを試すためにレンタル犬を頼んだんです。そのときの犬が、キャンディでした。もともと繁殖犬だったようで引き取り手を探していると聞き、会った瞬間にレンタルではなく一緒に暮らす気になっちゃって(笑)。
現在は5匹のワンちゃんと暮らす大日方さん。写真の左にいるキャンディを迎え入れたことで、保護犬活動がスタート
――他のワンちゃんも保護犬なんですか? そうです。保護犬にはトライアル期間があって、先住犬との相性を確かめることができるんです。もちろん保護犬を助けてあげたいという気持ちはありますが、最初に家族となってくれたキャンディに負担をかけてはいけないと思うんです。
――なるほど、そのシステムなら多頭飼いしても安心ですね。
そうやっていろいろな保護犬をお世話した結果、今我が家で暮らすジロー、ヴィヴィアン、ムーと出会えました。また5匹目の枠をフリーにして、様々なワンちゃんをトレーニングして新しい飼い主を探す、というスタイルで保護犬のサポート活動も行なっています。ラッキーがまさに今トレーニング中。早く新しい家族と出会えるといいな、と思っています。
新たな家族と出会えるようトレーニング中のラッキーは、やや大型の雑種。まだ人馴れしていないが、心優しい性格でとてもかわいい
――お世話は大変じゃないですか?
朝晩の散歩は、一度に5匹だと大変なので、2部隊に分けています。旅行をはじめ外出することが気軽にはできないですが、後悔はないですね。みんなと出会えてよかったと、幸福を感じています。ただ自分ひとりでは世のすべての保護犬は救えない。SNSを活かして、みなさんに保護犬の制度や魅力を伝えることも、自分のできることだと思い、積極的に投稿しています。
この日、着用したのは〈O0u〉のオーガニックコットンデニム。一度に散歩すると大変なので、2班に分けて散歩するのが大日方流。
名刺アプリで社会マナーにサステナブルを
――大日方さんは名刺アプリ〈name.〉も手がけていますが、そのきっかけは?
もともと夫とパートナーのエンジニアが手がけ始めたところに、そこに私の意見も取り入れてもらっています。名刺交換という文化は素晴らしいのですが、今はスマホの時代。昔と違って、一度登録してしまうと、名刺はただ保管するだけ。紙の無駄になってしまいますよね。
アプリで名刺交換ができる「name.」。印刷する必要がないため、資源を節約でき、登録作業の手間も省ける
――たしかにいただいた名刺を何度も見返すことは、現代ではほとんどないですね。
それなら名刺交換の文化やマナーを守りながら、紙を使わずに名刺交換をまかなえるアプリを作ってしまおうと思い立ったんです。わざわざデータを入力する手間が減りますし、紙にプリントする必要もなくなるので、環境にも優しいんです。
――これが浸透するといい意味で社会マナーが変わりますね。
物事を柔軟に捉えること、また“常識”が本当に正しいのか問うことは、すごく大事なことだと思います。時代によって価値観は変わっていくものなので、スマホの台頭やサステナブルな時流を考える、と当然の流れかなと思います。今はiPhoneのみの対応で、アンドロイド端末への対応に時間が掛かっています。でも、いろんな人たちが賛同してくれているので、将来的にはどのスマホでも使えるようにしたいと思っています。
サステナブルは企業への投票
――普段の生活でサステナブルな意識、行動はされていますか?
私はパーソナルスタイリストなので、サステナブルなアプローチをしているファッションブランドは必ずチェックしていますし、実際に購入しています。また普段の生活の中だと、ストローはステンレスのものを使うようにして、使い捨てにならないように。それから買い物時はエコバッグを必ず持ち、レジ袋は一切もらわないようにしています。
上:複数持っているエコバッグは “買わない”ことがこだわり。〈K-BALLET COMPANY〉やフランスのスーパーマーケット〈CABAN〉のショッピングバッグなど、どれもノベルティを活用 下:ストローの“脱プラ“はもちろん、紙製もなるべく使わない。使い捨てにならないステンレス製を愛用
――身近なことからはじめるのが大事なんですね。そうですね。あとは海に行った際にビーチクリーンを行ったり、犬の散歩中にゴミを拾ったり、環境に優しい洗剤を使ったり。実際にはどれも些細なことだと思うんです。ただ、個人的な意見ですが、サステナブルは続けること、積み重ねるが大事。個々が壮大なことを描きすぎると続かなくなるので、多くの人がちょっとしたことから意識して行動することがいいと思っています。――気負いすぎる必要はない、ということでしょうか。
そう、積極的に取り組むのは企業側がやるべきことであり、消費者はそれを選挙のように支持するという形が健全だと思うんです。例えば〈O0u〉と他社で似たデザインの洋服があって、〈O0u〉のサステナブルな企業姿勢に共感できるから、〈O0u〉を買う。こういう選び方が正しいと思う。買い物は企業の姿勢を応援する、投票ではないかと思っているんです。
大日方さんの自宅は“ワンちゃんファースト”で選んだだけあり、愛犬たちはインタビュー中もリラックス
――ファッションのプロから見てO0uの魅力はどこにありますか?
サステナブルな取り組みはもちろん、プロダクト自体のレベルがとても高いですね。素材がいいし、デザインもしっかりとトレンドを反映しているから、すごく着やすいと思います。また耐久性のある素材も多いのでケアが楽ですし、自然体に着られるものも多い。サステナブルうんぬんの前に、洋服として素敵。それが魅力かなと思います。
――これからの活動も楽しみにしています。
こちらこそありがとうございました。名刺アプリ〈name.〉が浸透すれば、エコな世の中により一歩近づくことができると思います。無料で使えるので、興味のある方は是非とも見てもらえると嬉しいですね。